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住み替え時の税金を抑える「特定居住用財産の買換え特例」解説

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住み替え時の税金を抑える「特定居住用財産の買換え特例」解説

住み替え時の税金を抑える「特定居住用財産の買換え特例」解説

2025/12/11

住み替えは、人生の大きな転機のひとつです。仕事や家族構成の変化、より良い住環境を求めて新しい住宅へ移ることは、前向きな一歩である一方、現在のご自宅を売却する際に気になるのが「税金がどれほどかかるのか」という点です。特に住宅の売却は金額が大きく、利益が発生する場合には譲渡所得税が重くのしかかる可能性があります。

しかし、国は住み替えを支援するための重要な制度を設けています。その代表格ともいえるのが 特定居住用財産の買換え特例 です。この特例を上手く活用することで、売却益にかかる税金が大幅に繰り延べられ、住み替え時の負担を軽減できます。

本記事では、福岡・九州エリアの不動産売買に長く携わってきた実務者の視点から、制度の内容や適用条件、利用する際の注意点、よくある誤解についてわかりやすく丁寧に解説いたします。特に、住み替えを検討されている方や、ご自宅の売却・購入を同時に進めたい方にとって、判断の指針となる情報をまとめています。

住み替えにおいて「どの順番で動けば損をしないのか」「どの特例なら自分に合っているのか」という点は非常に重要です。本ブログでは特例の仕組みだけでなく、実際の取引の流れや福岡の事例も交えながら、読者の皆さまにとって実務レベルで役立つ内容をお届けしてまいります。

それではまず、「特定居住用財産の買換え特例がどのような制度なのか」を第1章で詳しく見ていきましょう。

第1章 特定居住用財産の買換え特例とは

住み替えの場面で税負担を抑えるために用いられる制度のひとつが、「特定居住用財産の買換え特例」です。この制度は、現在の自宅を売却して新しい住宅へ住み替える際に、売却益が発生しても 課税を将来へ繰り延べできる という大きなメリットがあります。

本章では、制度の基本的な仕組みや特徴を、できる限り実務に近い視点で解説していきます。

 

1-1. 買換え特例の目的と制度の背景

買換え特例は、簡単に言えば 「住まいの更新をスムーズにするための税制サポート」 です。
高齢化社会が進む中で、広い家からコンパクトな住まいへの移行や、逆に子育て世帯の住み替え需要が増加しています。こうした「生活スタイルの変化に合わせた住替え」を促すために、売却益が出た場合の税負担を軽減し、次の住宅へスムーズに移れるよう国が設けた制度です。

売却益が大きいと、通常なら譲渡所得税が課されます。しかし、その税金をすぐに支払う必要があると、新しい住宅の購入資金が減り、買い替えが難しくなるケースがあります。そこで、この特例を使えば税金を後回しにでき、住み替え資金を確保しやすくなるわけです。

 

1-2. 「課税繰延べ」とは何か?

買換え特例のもっとも重要なポイントは 課税繰延べ という考え方です。
繰り延べとは、「本来支払うべき税金を未来に先送りする」ものです。つまり、税金が免除されるわけではありません。

売却益に対する課税が、

・買い替え時には発生しない

・将来、新しく購入した住宅を手放すタイミングで課税される

という仕組みになります。

ここで重要なのは、次の住宅売却時に「買い替え特例を利用した時の売却益」も合算されて課税される点です。
後の章で詳しく触れますが、長期的な資金計画も含めて判断することが極めて大切になります。

 

1-3. 適用できる不動産の種類

買換え特例が利用できるのは、居住用財産 に限られます。
ここでいう居住用とは、本人またはその家族が実際に住んでいた家屋とその敷地を指します。

具体的には:

・持ち家の戸建住宅

・分譲マンション

・住居部分のある店舗併用住宅(一定条件あり)

福岡でも、東区・南区の戸建てを売却して中央区や糟屋郡のマンションへ住み替えるケース、逆にマンションから郊外の新築戸建てへ移るケースなど、幅広い取引で利用されています。

ただし、投資用物件や空き家期間が長い住宅は対象外となるため注意が必要です。
適用可否は税務上の判断が複雑になる場合がありますので、売却前に必ず専門家へ確認することを推奨いたします。

 

1-4. 適用に必要な「年齢」や「床面積」の条件

買換え特例は、売主の条件や住宅の規模に関する一定の基準も設けられています。

主な条件としては:

・売主が 50歳以上であること(※居住用家屋の買換え特例の場合)

・売却する住宅の床面積が 50㎡以上

・新しく購入する住宅も 50㎡以上 の居住用であること

特に福岡エリアでは、築古戸建てからコンパクトなマンションへ移るケースが多いため、床面積基準を満たすかどうかの確認が重要です。

 

1-5. 適用できる金額の上限と売却益の扱い

買換え特例には、対象となる売却価格の上限があります。
現行制度では、売却価額が 1億円以下 であることが求められています。

例えば:

・3,000万円で戸建てを売却

・新居として4,000万円のマンションを取得

この場合、売却益に対する課税は繰り延べられます。
ただし、買い替え価格が売却価格より低い場合には繰延べできる金額が減り、税金が一部発生する可能性があります。

福岡市内はエリアによって売却価格が大きく異なるため、早めに査定額を把握し、制度適用の可否を確認することが重要です。

 

1-6. 3,000万円特別控除との違い

住み替え時に混同されやすい制度として、居住用財産の3,000万円特別控除 があります。
大きな違いは以下の通りです。

制度名 税金の扱い 併用
3,000万円特別控除 利益から最大3,000万円を控除する(税金が軽減またはゼロになる) 買換え特例とは併用不可
買換え特例 税金の支払いを将来へ繰り延べる 3,000万控除と併用不可

つまり、

・利益が小さい場合:3,000万円控除

・住み替えをする場合で利益が大きい場合:買換え特例

というように、状況に応じて最適な制度が変わります。

実際に福岡市東区の戸建て売却のご相談でも、
「利益は1,000万円ほどなので、買換え特例より3,000万円控除が有利」
というケースが多く見られます。

 

1-7. 実務で特例が使われる典型的なケース

住み替え特例が活用されやすい代表的な状況としては:

・子どもが独立し、広い家からコンパクトなマンションへ移りたい

・仕事の関係で福岡市中心部へ移住したい

・親の介護のために実家近くへ移りたい

・老朽化した戸建てを手放して利便性の高い新築へ住み替えたい

特に福岡では、地下鉄沿線へ移りたいシニア層の買い替え需要が増えており、その際に本特例を使うことで売却益の税金を抑えながらスムーズな住み替えが可能になります。

第2章 買換え特例の適用条件を詳しく理解する

 

買換え特例を利用するためには、細かな条件を満たす必要があります。制度の趣旨が「実際の住替えを支援すること」であるため、売却する住宅・新しく取得する住宅・売主自身の状況に対して、税法上の明確な要件が定められています。
本章では、この制度を正しく使うために欠かせない適用条件を、実務の観点から丁寧に整理してまいります。

 

2-1. 売却する住宅に関する条件

まず最初に、買換え特例の適用を受けるためには 売却する住宅が「居住用財産」であったこと」 が必須です。

要件を細かく見ていくと、以下のポイントがあります。

● 実際に住んでいた住宅であること

単に所有しているだけでは対象にならず、本人または家族が 現実に生活の拠点として使っていたこと が重要となります。
福岡の実務でも、「数年前まで住んでいたが、その後しばらく空き家にしていた」というケースでは、最後に住んでいた時期 が問われるため、適用の可否は慎重に判断する必要があります。

● 家屋と土地が一体として居住用であったこと

敷地の一部が駐車場貸しに使われていた、店舗併用住宅の割合が大きい…などの場合、居住用割合で判断されるため、要件が複雑になります。
福岡市中央区の店舗併用住宅などでは、税務署へ事前相談することが多いポイントです。

● 譲渡価格が1億円以下であること

売却額そのものに上限があるため、
特に福岡市早良区・城南区など、人気エリアの戸建てや土地で高額売却となる可能性がある場合は注意が必要です。

 

2-2. 売主本人の条件(年齢・居住期間など)

買換え特例には、売主側にも一定の条件があります。

● 売主が50歳以上であること

一般的な居住用財産の買換え特例では、売却時点で 満50歳以上 であることが求められます。
これは、リタイア前後の住み替えを国が後押しする趣旨に沿った要件です。

ただし、例外的なパターンも存在しますので
「年齢で引っかかりそうだが、他に要件を満たせば可能か?」
という場合は、必ず税理士または専門家へ確認をおすすめします。

● 所有期間・居住期間に関する要件

原則として、売却する住宅について

・所有期間が10年以上かつ、居住していた期間が通算で10年以上に近い状態であること
が推奨されます。

実務では「厳密に10年」でなくても要件に該当するケースがありますが、売却前に確認しておくことが非常に重要です。
特に、転勤で数年間福岡から離れていた場合などは、居住期間の扱いが複雑になるパターンが多く見られます。

 

2-3. 新しく取得する住宅に関する条件

買換え特例を利用するには、買い替える住宅の条件も満たす必要があります。
主なポイントを見ていきましょう。

● 新居の床面積が50㎡以上であること

マンション住み替えが多い福岡では特に重要な条件です。
「1LDKで47㎡しかないが住み替えたい」
というご相談もありますが、この場合は買換え特例の対象外になります。

● 買替え時期に関する期限

買換え特例は、売却と購入のタイミングにも明確なルールがあります。

一般的には:売却した年の前年1月1日から、その翌年12月31日までに新居を取得すること

つまり、売却の前後2年間の中で取得すれば要件を満たします。
実務的には「売却契約→新居探し→購入契約」という流れが最も安全です。

● 自己の居住の用に供すること

買い替えた住宅は、実際に自分が住むことが条件となります。
投資目的、セカンドハウス目的では適用されません。

 

2-4. 売却価格と購入価格の関係(ここが最重要)

買換え特例の適用において、もっとも実務判断が難しいポイントが 売却価格と購入価格のバランス です。

基本ルールは次の通りです:

● 買替物件の取得価格 ≧ 譲渡資産の売却価格

この場合、売却益は全額繰延べ可能です。

● 買替物件の取得価格 < 譲渡資産の売却価格

この場合、
差額部分に応じて 一部課税 が発生します。

たとえば:

・自宅を4,000万円で売却

・新居を3,000万円で購入

この場合、1,000万円の差額があるため、売却益の一部に課税されます。
住み替え時に資金計画を立てる際には、ここを正確に把握することが不可欠です。

福岡市内のようにマンション価格が上昇傾向のエリアでは、
「売却額より高い新居を買うケース」が多いため、特例適用の可能性が高いといえます。

反対に、郊外の戸建てへ移住して住宅規模を縮小するケースでは、差額が出るため課税が発生しやすく注意が必要です。

 

2-5. 買換え特例が使えないケースとは

以下に該当する場合は、制度を利用できません。

・3,000万円特別控除を同時に使いたい場合(併用不可)

・投資用物件の売却と買替えの場合

・譲渡後に家屋を取り壊して土地だけ売却するケース

・親族への売却(みなし譲渡の扱いになるため)

・売却代金の受け取り方法が特例要件に反する場合

特に「後から3,000万円控除にしておけば良かった」と後悔される方も多く、売却前の制度比較は必須と言えます。

 

2-6. 福岡エリアで実際に多い適用パターン

福岡では以下のような住替え相談で買換え特例が適用されるケースが多くあります。

・東区の戸建て → 中央区の駅近マンション

・糟屋郡の築古住宅 → 福岡市内の利便性が高い新築マンション

・北九州市の実家の家屋を売却 → 市街地へ移住

・老朽化した木造住宅を売却 → バリアフリー対応の新居に買替え

これらのケースでは、特例を使うことで税金を抑えながら、転居後の生活スタイルを大きく改善できています。

第3章 買換え特例を活用するメリットと注意点

買換え特例は、住み替えを検討している方にとって大きな恩恵をもたらす制度です。しかし同時に、注意すべき点や誤解されやすいポイントも多く、制度の本質を理解しないまま進めると、後になって思わぬ税負担が生じることがあります。
本章では、特例を利用することで得られるメリットを整理しつつ、「どの場面で慎重な判断が必要なのか」を実務者の視点で詳しく解説してまいります。

 

3-1. もっとも大きなメリットは「売却益に対する税金の繰延べ」

買換え特例の中心的なメリットは、やはり 譲渡所得税の繰延べ です。

● 売却益が大きい場合でも、税金の支払いを後回しにできる

通常、マイホームを売却して利益(譲渡益)が出た場合、20%前後の税率で課税されます。
しかし、この特例を使えば、売却時には税金を支払う必要がなくなり、新しい住宅へ充当できる資金が増えます。

特に、福岡市内のように売却価格が高騰しているエリアでは、

「購入当時より1,000万円以上値上がりしている」
というケースが珍しくありません。
こうした方にとって、税金の先送りは大きな資金メリットになります。

● 手元資金の確保につながる

買い替えは売却と購入の支払い時期が重なりやすく、資金繰りが最も難しい不動産取引のひとつです。
税金を後に回せるだけで、

・頭金を増やせる

・ローン借入額を抑えられる

・購入の選択肢が広がる

といった実務上の効果が生まれます。

 

3-2. 将来の売却時に課税される仕組みを理解する

メリットだけを見ると非常に有利な制度に見えますが、誤解してはならないのが 税金が完全に免除されるわけではない という点です。
繰り延べられた税金は、新しく購入した住宅を将来売却する際に精算されます。

● 将来の売却時に「まとめて課税」される

例えば、

・今回の売却益:1,200万円

・新居購入時:買換え特例を利用

・将来新居を売却:譲渡益800万円
この場合、合算した2,000万円が課税対象 になります。

つまり、新居売却時には本来よりも課税額が大きくなるため、将来の資金計画まで見据える必要があります。

● 「ずっと住むつもりだから問題ない」という考え方は危険

よくある誤解のひとつに、
「新居は終の棲家にする予定だから税金を払うことはない」
という考え方があります。

しかし実務では、以下のような理由で再度売却が必要になるケースが多くあります。

・介護のために子どもの近くへ移り住む必要が出た

・年齢とともによりバリアフリーな住居へ移りたい

・独居になりコンパクトな住まいが適切になる
つまり、生活状況は10年・20年で大きく変わる可能性があるため、未来の売却を前提とした判断が欠かせません。

 

3-3. 3,000万円特別控除との比較で判断を誤らないこと

特に誤解が多いのが、
「買換え特例」と「3,000万円特別控除」どちらを選ぶべきか?
という点です。

制度の性質が異なるため、目的に応じて選択が変わります。

● 3,000万円控除が適している場合

・売却益が小さい(3,000万円以内)

・買い替えを予定していない

・将来の売却まで税金を持ち越したくない

福岡市内でよくある戸建て売却のケースでは、
「利益が1,200万円なので3,000万円控除でゼロにできた」
といった例が多くあります。

● 買換え特例が適しているケース

・売却益が3,000万円を超える可能性がある

・駅近マンションなど高額物件に買い替える予定

・手元資金を最大限に確保したい

例えば、
早良区・南区の戸建てを売却して中央区の新築マンションを購入する場合、
売却益が大きくなるケースが多く、買換え特例の方が有利になることがあります。

● 選択を誤ると数百万円単位で差が出る

制度選択は税負担が大きく変わるため、慎重な検証が不可欠です。
不動産会社・税理士・金融機関と連携し、複数の試算シミュレーションを比較することをおすすめいたします。

 

3-4. 早めの査定と資金計画が不可欠である理由

買換え特例を確実に適用するためには、売却する家の査定額と、新居の購入額の見通しが早い段階で必要 です。

● 売却額によって特例が使えるかどうかが変わる

前述の通り、

・売却額が1億円を超えると特例は適用不可

・売却額と購入額のバランスで課税額が変動
します。

したがって、住み替えを検討しはじめた段階で、
複数社査定を取り、相場を把握する ことが重要です。

● 新居の価格帯が決まらないと最適な制度が選べない

福岡市内のマンション価格は上昇傾向にあるため、とくに
「想定より高くなり予算を超える」
という相談が増えています。

買換え特例を利用するのか、3,000万円控除を使うのかは、
売却額 × 購入額 × 住宅ローンの組み方
によってベストな選択肢が変わります。

これらを早期に把握することが、後悔しない住み替えの第一歩となります。

 

3-5. 売却と購入の順番にも注意(取引の段取りが重要)

買い替えを成功させるには、特例の要件だけでなく、実務の段取りも重要です。

● 一般的に「売却→購入」の流れが安全

買換え特例は「売却」と「購入」のタイミング要件がありますが、多くの場合、

  1. 売却契約を結ぶ

  2. 売却額が確定する

  3. 購入予算を決める

  4. 新居を選ぶ
    という流れが最もスムーズです。

● 「購入→売却」で動く場合のリスク

  • 売却が想定額より低かった

  • 資金計画が崩れた

  • 特例が使えなくなる可能性が出てきた

といったリスクがあり、慎重な計画が必要となります。

福岡市の都心部(中央区・博多区)へ移住する場合は、人気物件ほどスピード感が求められるため、売却と購入の調整はより慎重に行う必要があります。

 

3-6. 将来の相続を考える場合の注意点

買換え特例は税金を将来に繰り延べる制度であるため、相続と重なる場合には注意が必要です。

● 被相続人本人が買換え特例を使った住宅を所有していた場合

その住宅を相続した後、相続人が売却すると
買換え特例で繰り延べられていた税金も引き継がれた状態で課税されます。

例えば、

  • 親が買換え特例を利用していた

  • その後、相続で子が取得した

  • 子が売却した → 通常より課税額が大きくなる

というケースが実務でも起こり得ます。

● 相続対策として利用する場合には専門家の関与が必須

特例を利用した結果、将来の相続税・譲渡所得税にどう影響するのかは複雑なため、
相続を見据える場合には、税理士と事前にシミュレーションを行うことが重要です。

第4章 買換え特例を使った住み替えの実務ステップと成功事例

ここまで、買換え特例の仕組みや要件、メリットと注意点を整理してまいりました。第4章では、実際に住み替えを進める際に「どのようなステップで動けば、安全かつスムーズに取引を成功させられるのか」を、実務者の目線で詳しく解説いたします。
合わせて、福岡・九州で実際にある代表的な成功パターンを紹介し、住み替え計画のイメージを具体的に持っていただけるよう構成しています。

 

4-1. 住み替え成功の鍵は「現状把握」と「制度比較」から始まる

買換え特例を利用した住み替えは、一般的な売買よりも検討事項が多くなるため、最初の段階が何より重要です。

● 現在の自宅がどれくらいの価値なのかを知る

住み替えを成功させる第一歩は、現状の査定額を把握すること にあります。
査定額が変われば、

・適用できる制度(買換え特例 or 3,000万円控除)

・新居の予算

・ローンの借入額
など、すべてが変わります。

福岡市内では、同じエリアでも築年数・道路付け・高さ制限・埋蔵文化財区域などで大きく価値が変わるため、必ず複数社査定をとることを推奨いたします。

● 制度を比較し、どちらが最適かを判断

特に以下の3点を早期に確認することが重要です。

・売却益の金額

・売却価格と購入価格のバランス

・将来の売却予定やライフプラン

これらを総合して、買換え特例を使うべきか、3,000万円控除が良いのかを判断します。

 

4-2. 売却と購入のタイミング調整(取引スケジュールの組み方)

特例にはタイミングのルールがあり、売却と購入の順番・時期を慎重に計画する必要があります。

● 基本は「売却→購入」が安全

売却価格が確定してはじめて、新居に使える資金の見通しが立ちます。
そのため、多くのケースでは

・自宅を売却

・売却額を確定

・新居の購入予算を設定

・購入物件を選ぶ
という流れで進めることが最も安全です。

● 「購入→売却」の順番は慎重に

現在の福岡市中心部は物件の動きが早く、購入先を先に決めざるを得ない場合もあります。
その場合、

・売却が予定より低い価格になる

・特例適用条件が満たせなくなる

・資金計画が崩れる
といったリスクがあるため、事前に金融機関・不動産会社と緊密に連携する必要があります。

● ダブルローンにならないための対策

購入と売却のタイミングが重なると、一定期間 二重ローンになる可能性 があります。
これを避けるためには、

・売却に「引渡猶予」をつける

・先行購入の場合は「つなぎ融資」を活用する

・引渡時期を双方で調整する
などの方法があります。

 

4-3. 売却契約時に必要な書類・チェック項目

買換え特例を使う場合、売却時点で準備すべき事項がいくつかあります。

● 売却契約で特例利用の意思を明確にする

売買契約書の「特約条項」に、
「売主は買換え特例を利用する予定である」
という旨を記載するケースがあります。

これにより、売却後の購入が遅れた場合などに、買主との調整がしやすくなります。

● 必要書類の一例

・登記事項証明書

・固定資産税評価証明書

・売却資産の取得費を証明する資料(購入時契約書など)

・住民票(居住用であったことの確認)

特に「取得費の証明」は、後々の譲渡所得計算で極めて重要になります。
取得費がわからない場合、売却価格の5%で計算されてしまい、譲渡益が大きくなってしまいます。

 

4-4. 新居購入・ローン申込み時の注意点

買い替えでは、新しい住居のローン審査も重要になります。

● 買換え特例と住宅ローン控除の併用の可否

住宅ローン控除は、

・新居の床面積が50㎡以上

・合計所得が2,000万円以下
などの要件を満たせば利用できます。

買換え特例と住宅ローン控除は併用可能です。

ただし、売却と購入の書類提出時期が重なるため、準備が不足すると申請漏れが起きやすく、注意が必要です。

● ローンの仮審査は売却前でも可能

多くの金融機関では、
「現在の住宅を売却する前でも購入予定の物件で仮審査が可能」です。

そのため、住み替えを検討し始めた早い段階で仮審査を行うことで、予算を明確にすることができます。

 

4-5. 買換え特例を活用しやすい典型的な住み替え例(福岡版)

ここでは、福岡エリアで実際に多い買い替え例をご紹介します。

● ケース①:郊外の戸建て → 中央区のマンションへ住み替え

・売却益が大きくなる

・購入価格が売却価格を上回る

・シニア層の利便性向上が目的
買換え特例が最も使われるパターンです。

● ケース②:築古戸建て → 新築マンション(東区・博多区)

老朽化による建て替えではなく「住み替え」を選択するケース。
築古住宅は査定額が低めですが、買換え特例の条件(売却益の発生)が満たされれば有効です。

● ケース③:親の介護に伴う近居への住み替え

実家近くへ移住するための買い替え。
タイミング調整がしやすく、特例適用の成功率が高い事例です。

● ケース④:マンションからコンパクトな平屋へ

郊外への移住で売却額のほうが大きくなるケースでは、課税が一部発生する可能性がありますが、それでも繰延べ効果は大きくメリットがあります。

 

4-6. 実務で起こりがちなトラブルとその回避方法

住み替えは売却と購入が複雑に絡むため、トラブルも起こりがちです。

トラブル①:購入が間に合わず特例の期限から外れる

        → 対策: 売却契約の引渡時期に余裕を持たせる、つなぎ融資を活用する。

トラブル②:思ったより売却価格が低くなり、制度が使えなくなる

        → 対策: 査定は必ず複数社に依頼し、適正相場を把握する。

トラブル③:取得費の資料が見つからず、譲渡所得が増えてしまう

        → 対策: 早い段階で取得費の資料を整理し、必要に応じて税理士と連携する。

トラブル④:制度選択を誤り、予想外の税額が発生する

        → 対策: 資金計画のシミュレーションを複数パターン作成する。

 

4-7. 買換え特例を最大限に活用するポイント

最後に、制度活用を成功させるための重要ポイントを整理します。

・早めの査定と資金計画が重要

・買換え特例と3,000万円控除の比較検討が必須

・売却と購入のタイミング調整は専門家と二人三脚で行う

・取得費の資料整理は早めに開始する

・将来の売却や相続まで見据えて制度選択を行う

住み替えは一度きりの大きな取引です。制度を正しく理解し、適切な判断を行うことで、安心して新しい生活への一歩を踏み出すことができます。

まとめ

「特定居住用財産の買換え特例」は、住み替えを検討される方にとって非常に大きな選択肢となる税制です。売却益が大きくなるケースでも税金を繰り延べられるため、住み替え時の資金計画に余裕が生まれ、より良い住環境を選ぶことができる点が最大のメリットといえます。

一方で、制度は単純ではなく、

・売却と購入のタイミング

・売却益の大きさ

・新居の取得価格との関係

・3,000万円控除との比較

・将来の売却や相続への影響
など、検討すべき要素が多岐にわたります。

とくに、住み替えは「売却」「購入」という二つの大きな取引が同時期に重なるため、段取りや計画性がなにより重要です。制度のメリットを最大限に活かすには、早めの査定・資金計画、そして専門家との連携が必要不可欠となります。

福岡や九州では、

・郊外戸建て → 都心マンション

・築古住宅 → 新築マンション

・実家近くへの移住
など、生活の質を高めるための住み替えニーズが高まっています。

こうした住み替えの場面で買換え特例を活用することは、経済的にも生活設計上も大きなプラスとなり得ます。

最後に、不動産取引は一人ひとり状況が異なるため、制度の使い方も「どちらが正解」というものはありません。大切なのは、「自身のライフプランに最も合った制度を選ぶ」という視点です。

住み替えは新しい人生を始める大切な一歩です。
不安を抱える方も多いですが、正しい制度と手順を踏めば、住み替えはもっとスムーズで安心なものになります。

福岡・九州の不動産実務の現場からも、買換え特例を活用した多くのお客様が新しい生活を笑顔でスタートされています。
本記事が、皆さまの安心で安全な住み替えの一助となれば幸いです。

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