株式会社エム不動産

土地の中から昔の基礎やブロックが出てきたら?「地中埋設物」とは違う解体後の土地確認

>>無料査定・お問い合わせ

土地の中から昔の基礎やブロックが出てきたら?「地中埋設物」とは違う解体後の土地確認

土地の中から昔の基礎やブロックが出てきたら?「地中埋設物」とは違う解体後の土地確認

2026/10/07

はじめに

古い住宅を解体して更地になった土地を見ると、多くの方は「建物はすべて撤去され、土地の中もきれいな状態になっている」と考えるのではないでしょうか。地表には建物も物置もなく、きれいに整地されていれば、以前そこに住宅が建っていた痕跡はほとんど分かりません。しかし、その土地を購入した人が新築工事を始め、基礎工事のために地面を掘ったところ、昔のコンクリート基礎やブロック、配管などが出てくることがあります。

このようなものは不動産取引で広く「地中埋設物」「地中障害物」などと呼ばれることがあります。ただし、地中から何かが出てきたというだけで、すべてを同じ問題として扱うことはできません。以前の建物の基礎が残っていたケース、解体されたコンクリート片が土の中に混ざっているケース、使われなくなった浄化槽や配管が残っているケースなどでは、その性質も新しい建築工事への影響も異なります。

さらに重要なのは、地中から人工物が発見されたからといって、それだけで直ちに売主の契約不適合責任が発生すると決まるわけではないことです。民法では、引き渡された目的物が種類・品質・数量について「契約の内容に適合しているか」が重要な判断基準となっています。つまり、何が出てきたのかだけではなく、どのような土地として売買したのか、買主がどのような利用を予定していたのか、売主からどのような説明があったのか、契約書で地中の状態をどう取り決めていたのかなどを総合的に確認する必要があります。

解体後の土地で地中から何かが見つかったときに大切なのは、「埋まっていた=問題」と決めつけるのではなく、その物の正体・量・位置・利用への影響・契約内容を一つずつ整理することです。

また、「建物解体」という言葉にも注意が必要です。国土交通省の建築物解体工事共通仕様書では、建物の基礎、杭、地下埋設物、埋設配管などが別々の項目として整理され、杭や地下埋設物等の処理については工事の特記によって扱う構成となっています。したがって、解体工事を依頼したから地下に存在するあらゆるものが当然に撤去される、と一律に考えることはできません。

この記事では、解体後の土地から古い基礎やコンクリート、ブロック、配管などが見つかる理由から、売却前の確認方法、買主が土地を購入するときの考え方、撤去費用や土地価格への影響、売買契約で確認したいポイントまで、売主・買主双方の立場から整理していきます。

 

 

 

 

 

 

 

第1章:解体後の土地から出てくる「昔の基礎やブロック」とは

 

1-1. 更地に見えても、土地の中まで確認できているとは限らない

住宅を解体すると、屋根や柱、壁、床などの地上部分がなくなり、最終的には土をならして更地のような状態になります。見た目だけでいえば、以前そこに住宅が建っていたとは分からないほどきれいになることもあります。しかし、地表が整っていることと、地中に何も存在しないことは同じではありません。

建物には地上から見える部分だけでなく、地面の下に基礎があります。住宅の構造や建築年代によって基礎の形状は異なり、さらに地盤状況によっては杭などが施工されていることもあります。敷地内には給排水管や古い浄化槽、井戸などが存在する場合もあります。過去に建替えが行われていれば、現在解体した建物よりさらに前の建物に関係するものが地中に残っている可能性もあります。

解体工事では契約した範囲に従って撤去作業が行われますが、通常の解体だけで敷地全体を深く掘り返し、地中の人工物が一切存在しないことまで確認するわけではありません。新しい建物の基礎工事や地盤改良などで実際に掘削して、初めて存在が分かるものもあります。

「更地であること」と「地中に人工物が一切存在しないこと」は別の話であり、地表の見た目だけから地下の状態を完全に判断することはできません。

1-2. 「昔の基礎」と「解体ガラ」は同じものではない

地中からコンクリートが出てきた場合でも、それが何なのかによって意味は変わります。たとえば一定の形を保ったコンクリートが建物の配置に沿って残っているのであれば、以前の建物の基礎である可能性があります。一方、小さく砕けたコンクリート片やブロック片が土の中に混在しているのであれば、過去の解体工事などで生じたものの可能性も考えられます。

建設工事によって不要になったコンクリートの破片などは、廃棄物処理の場面では「がれき類」として扱われるものがあります。また、建設リサイクル法では一定規模以上の対象工事について、コンクリートなどの特定建設資材の分別解体と再資源化等が義務付けられています。つまり、工事によって発生した不要なコンクリートを、単に土の中へ埋め戻せばよいという考え方ではありません。

一方で、地中に存在するコンクリートがすべて「不適切に埋められた解体ガラ」であるとも限りません。古い建物の基礎、土間コンクリート、擁壁の基礎、以前設置されていた工作物の基礎など、その土地で過去に利用されていた構造物の一部であることもあります。見た目だけで原因を断定せず、形状や位置、過去の土地利用などから確認していく必要があります。

地中からコンクリートが見つかった場合は、まず「何が残っているのか」を特定することが出発点であり、古い基礎と解体工事で生じた不要物を同じものとして扱うべきではありません。

 

1-3. 配管・浄化槽・井戸などが残っていることもある

地中で見つかるものはコンクリートだけではありません。以前の住宅で使用されていた給水管や排水管、浄化槽、井戸などが残っているケースもあります。公共下水道が整備される以前に浄化槽を使用していた住宅では、建替えや下水道への切替え後も、過去の設備の痕跡が敷地内に存在している可能性があります。

こうした設備は、現在使用しているかどうかだけでなく、新築工事に支障があるかという視点でも確認する必要があります。新しい建物の基礎を施工する位置に古い配管や浄化槽が存在すれば、撤去や処理が必要になることがあります。一方、建築計画に影響しない場所にあり、適切な処理がされているものなら、扱いが異なる可能性もあります。

井戸についても同様で、単に「井戸があった」という情報だけでは十分ではありません。現在も利用しているのか、使用を廃止しているのか、どのように処理されているのかなどを確認する必要があります。過去の所有者から現在の所有者へ情報が十分引き継がれていない土地では、売主自身も存在を知らないケースが考えられます。

地中の問題を確認するときは「コンクリートがあるか」だけではなく、その土地で過去にどのような建物や設備が使われていたのかという土地利用の履歴を見ることが重要です。

 

1-4. 「地中埋設物」という言葉だけで責任は決まらない

不動産取引では「地中埋設物なし」「地中障害物が見つかった」といった表現が使われることがあります。しかし、「地中埋設物」という言葉そのものを聞いただけで、法律上の責任関係が自動的に決まるわけではありません。

民法第562条では、引き渡された目的物が種類・品質・数量について契約の内容に適合しない場合、一定の要件のもとで買主が追完を請求できる仕組みが定められています。また、代金減額、損害賠償、解除などが問題になる場合もあります。ただし、その前提となるのは「契約の内容に適合しているかどうか」です。

たとえば住宅建築用地として売買され、新築予定建物の基礎工事を妨げる大きな既存基礎が地中から発見された場合と、敷地の端に小さなコンクリート片が一つ見つかった場合とでは、土地利用への影響は同じではありません。さらに、契約前から存在が説明され、買主がその状態を前提に購入しているケースであれば、評価も変わります。

「地中埋設物があったかどうか」だけではなく、その存在によって契約で予定した土地利用がどの程度妨げられるのかまで確認することが、売買上の問題を整理するうえで重要です。

 

 

 

 

 

第2章:解体後の土地では何を確認すればよいのか

 

2-1. 売主はまず「解体工事の範囲」を確認する

古家付き土地を売却する際、売主が建物を解体して更地で引き渡すことがあります。このとき重要なのが、解体業者へ何を依頼しているのかを明確にすることです。「家を全部壊してください」という口頭のイメージだけでは、売主と解体業者の認識に差が生じる可能性があります。

国土交通省の建築物解体工事共通仕様書では、基礎、杭、工作物、地下埋設物、埋設配管などがそれぞれ区分して扱われています。特に杭の処理や地下埋設物・埋設配管の解体については、工事内容の特記によるものとされています。これは公共建築工事の仕様書であり、民間の住宅解体工事へそのまま契約条件として適用されるものではありませんが、「地下にあるものはすべて一括して同じ扱いではない」と理解するうえで参考になります。

民間工事では、実際の解体工事請負契約や見積書の内容が重要です。建物本体、基礎、土間、ブロック塀、物置、樹木、浄化槽、井戸、杭などについて、どこまで撤去費用に含まれているのかを確認します。解体途中で想定外のものが見つかった場合の追加費用についても、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

売主が「更地にして売る」のであれば、解体後の見た目だけではなく、解体業者との契約で地下部分をどこまで撤去することになっているかを確認しておくことが重要です。

2-2. 解体後は地表だけでなく「工事中の情報」を残しておく

解体工事が終わってから土地を見ると、地中に何があったのか分からなくなります。そのため、これから解体する売主であれば、完成後の写真だけでなく工事途中の状況を記録しておくことにも意味があります。

たとえば建物の基礎を撤去している途中の写真、浄化槽を撤去した状況、井戸を処理した状況、地中から想定外の構造物が出てきた場合の写真などです。解体業者から説明を受けた事項があれば、何が見つかり、どのように処理したのかを確認しておきます。産業廃棄物の処理について必要な記録がある場合には、それらも保管しておくと後から状況を整理しやすくなります。

これは「写真があれば地中に何もないことを証明できる」という意味ではありません。敷地全体を掘削しているわけではないため、写真に写っていない地中部分についてまで断定することはできません。しかし、少なくとも売主がどの範囲を解体し、工事中に何を確認したのかという事実を後から説明しやすくなります。

解体後の土地では「何もないことを証明する」よりも、「どこまで工事し、何を確認し、何を処理したのか」を記録として残すという考え方が現実的です。

 

2-3. 買主は土地の「過去の使われ方」にも目を向ける

土地を購入する買主にとって、現在の見た目だけでなく過去の土地利用を確認することは重要です。現在は更地でも、以前は住宅が建っていたのか、複数回建替えられているのか、工場や店舗など別用途で利用されていたのかによって、確認したい内容が変わる場合があります。

住宅跡地であれば、古い基礎や配管、浄化槽、井戸などが検討対象になります。過去に別用途の建物があった土地では、その用途に応じた設備等が存在していた可能性も考えます。ただし、過去の用途だけを理由に「何か埋まっている」と決めつけることも適切ではありません。古い航空写真、住宅地図、登記関係資料、売主からの聞き取り、解体時の資料など、確認できる情報を組み合わせます。

国土交通省も、不動産取引では画像等だけでは把握できない物件状況があるため、現地を訪れることが有効である旨を案内しています。地中そのものを現地見学だけで確認することはできませんが、周囲の高低差、古い擁壁、残された工作物、敷地の形状などから追加確認の必要性に気付くことはあります。

買主側では「更地だから履歴は関係ない」と考えず、現在の土地がどのような利用を経て現在の状態になったのかを確認することが、地中リスクを考える第一歩になります。

 

2-4. 必要なら専門業者による調査を検討する

地中の状態を完全に確認することは簡単ではありません。地表から目視するだけでは分からないため、取引の目的や土地の履歴、建築計画などによっては専門業者による調査を検討することがあります。

ただし、「地中埋設物調査」という言葉だけで調査内容を決めるのではなく、何を確認したいのかを明確にすることが重要です。以前の建物基礎の残存を確認したいのか、地盤状況を確認したいのか、土壌汚染の可能性を調べたいのかでは、必要な調査が異なります。地盤調査と地中障害物の確認、土壌汚染調査はそれぞれ目的が異なるため、一つの調査ですべて分かるわけではありません。

また、調査には費用がかかり、土地を掘削する場合には所有者の承諾や復旧方法の検討も必要です。売買契約前に買主が調査を希望する場合には、誰が費用を負担するのか、どこまで掘削できるのか、問題が見つかった場合に契約条件をどうするのかまで整理することが望まれます。

専門調査は「念のため全部調べる」のではなく、その土地の履歴と利用目的から何を確認する必要があるのかを絞ったうえで実施することが大切です。

 

 

 

 

 

第3章:昔の基礎やブロックが見つかると土地の価格や建築にどう影響する?

 

3-1. 最も重要なのは「新しい建築に支障があるか」

買主が住宅を建てる土地で古い基礎が見つかった場合、実務上まず問題になるのは新しい建物の工事に支障があるかどうかです。古い基礎が新築建物の基礎と重なる位置にあれば、撤去が必要になる可能性があります。大きなコンクリート構造物が残っていれば、掘削・破砕・搬出などの追加工事が必要になることもあります。

反対に、発見されたものが小さく、建築計画に影響しない場所にある場合には、その影響は限定的かもしれません。つまり、同じ「コンクリートが出てきた」という事実でも、位置、深さ、大きさ、量、材質によって実務上の重要度は変わります。

また、建物本体だけでなく、給排水管、擁壁、駐車場、外構などの工事に影響することもあります。撤去するために重機を入れられるか、隣地境界に近い場所かといった施工条件によっても費用は変わるため、単純に「基礎1個なら○万円」と決めることはできません。

地中から何かが出たときの重要度は、その物の名前よりも「買主が予定している土地利用をどの程度妨げるか」で考える方が実務的です。

3-2. 撤去費用は「何が・どれだけ・どこにあるか」で変わる

地中障害物の撤去費用は一律ではありません。小さなコンクリート片を掘削時に撤去する場合と、大きな鉄筋コンクリート基礎を重機で破砕して搬出する場合では工事内容が大きく異なります。地中深くまで存在しているもの、鉄筋を多く含むもの、隣地や既存擁壁に近接しているものなどは、工事が複雑になる可能性があります。

さらに、撤去した物は敷地外へ搬出し、内容に応じて適切に処理する必要があります。環境省が示す建設リサイクル法の概要では、一定規模以上の対象建設工事について、コンクリート、アスファルト・コンクリート、木材などの分別解体や再資源化等が義務付けられています。建設工事で発生する廃棄物には、適正な処理が求められます。

そのため、撤去費用を検討するときには、単に「掘って取り出す費用」だけを見るのではなく、重機、掘削、破砕、積込み、運搬、処分、埋戻し、整地など一連の作業を考える必要があります。実際の費用は現場条件や処理する物によって大きく異なるため、専門業者の見積りを取って判断することになります。

地中障害物の費用は発見された物の名称だけでは判断できず、量・深さ・位置・撤去方法・搬出処理まで確認して初めて具体的な金額を検討できます。

 

3-3. 地中の不確実性があるだけで必ず土地価格が下がるわけではない

「昔の家が建っていた土地だから、地中埋設物のリスク分だけ安くしなければならない」と考える方もいるかもしれません。しかし、過去に建物が存在した土地は珍しいものではなく、それだけで一律に市場価値が下がるわけではありません。

価格への影響が現実的に大きくなりやすいのは、すでに大きな既存基礎などの存在が確認されており、撤去に相応の費用が必要になる場合や、予定している建築工事に具体的な支障が生じる場合です。買主が追加費用を負担する前提であれば、その費用や不確実性を価格交渉の材料として考えることもあります。

反対に、売主側で撤去し、工事記録なども整理されていれば、買主が懸念する不確実性を小さくできることがあります。ただし、地中のすべてを確認したわけではないのに「完全に何もありません」と説明することは避けるべきです。

土地価格に影響するのは「古い家が建っていた」という履歴そのものより、具体的に確認された問題と、それを解決するために必要な費用や土地利用への影響です。

 

3-4. 住宅ローンより「建築予算」への影響を考える場面も多い

一般的な住宅用地の購入で、地中に古い基礎がある可能性だけを理由として直ちに住宅ローンが利用できなくなる、と一律に考えることはできません。金融機関の審査は、土地・建物の担保評価、借入額、申込者の返済能力、建築計画など複数の要素から行われ、取扱いは金融機関によって異なります。

一方、買主にとって現実的な問題になりやすいのは建築総予算です。土地購入後に地中障害物が見つかり、予定外の撤去費用が発生すると、外構や設備など別の予算へ影響する可能性があります。土地代と建物代だけで資金計画をぎりぎりに組んでいる場合には、数十万円、あるいはそれ以上の追加工事でも負担感が大きくなることがあります。

特に解体後間もない土地を購入する場合は、解体工事の内容や既存建物の情報を確認できるのであれば、建築会社にも共有しておくとよいでしょう。新築計画がある程度決まっていれば、古い基礎等が見つかった場合にどのような影響が想定されるか、建築側から確認できることもあります。

地中の問題は土地価格だけを見るのではなく、土地取得費・撤去費・新築工事費を合わせた「家を完成させるまでの総予算」で考えることが重要です。

 

 

 

 

 

 

 

第4章:売買契約とトラブル予防では何を整理しておくべき?

 

4-1. 契約不適合責任は「何が契約内容だったか」から考える

土地購入後に地中から古い基礎などが見つかると、買主は「売主が撤去するべきではないか」と考え、売主は「自分も知らなかった」と考えることがあります。しかし、売主が知っていたかどうかだけで、すべての責任が決まるわけではありません。

現行民法では、引き渡された目的物が種類・品質・数量について契約内容に適合しない場合、買主は一定の要件のもとで追完請求や代金減額請求などをすることができます。また、事情によって損害賠償や解除が問題になることもあります。種類・品質に関する契約不適合については、民法第566条に通知期間の規定もあります。

しかし、具体的な土地取引では、契約書の内容、売主・買主が認識していた土地の状態、告知内容、利用目的、特約などを確認する必要があります。個人間売買と宅建業者が売主となる取引でも適用されるルールが異なる部分があるため、契約書を見ずに一般論だけで結論を出すことはできません。

地中から古い基礎が出た場合の契約不適合責任は、「売主が知らなかったから責任なし」「何か出たから売主負担」と単純化せず、その土地について何を契約したのかから判断する必要があります。

 

4-2. 売主が知っている情報は契約前に具体的に伝える

売主が過去の建物や地中の状態について知っているのであれば、その情報は契約前に整理しておくことが重要です。「昔、井戸があった」「以前は浄化槽を使っていた」「前回の建替えで古い基礎の一部を残したと聞いている」といった情報は、買主が土地利用を検討するうえで意味があります。

ここで注意したいのは、分からないことまで断定しないことです。売主自身が相続で取得した土地などでは、数十年前の状況を知らないこともあります。その場合、「地中埋設物はありません」と言い切るのではなく、自分が把握している範囲を明確にして説明する方が適切です。

解体工事を売主が行ったのであれば、解体業者の見積書、工事内容、写真、追加工事の記録など、残っている資料を確認します。工事中に古い基礎や浄化槽などが見つかって処理したのであれば、その事実も買主側へ共有することで、土地の状態をより具体的に理解してもらえます。

売主に求められるのは「地中に絶対何もない」と保証できないことまで保証することではなく、自分が把握している重要な情報を隠さず、事実と推測を分けて伝えることです。

 

4-3. 「更地渡し」という言葉だけで地下の状態まで決めない

土地売買では「古家解体更地渡し」という条件が使われることがあります。しかし、「更地」という言葉から売主と買主が想像する状態が完全に一致しているとは限りません。売主は「建物を壊して地面をならした状態」と考え、買主は「地下の基礎や配管などもすべて撤去された状態」と考えている可能性があります。

こうした認識差を避けるには、売買契約の段階で具体的な工事範囲を整理することが重要です。建物本体と基礎を撤去するのか、ブロック塀や物置、樹木、庭石などはどうするのか、既存杭があった場合はどう扱うのかなど、その土地に応じて確認します。

解体後に地中から予期しないものが見つかった場合の扱いについても、必要に応じて契約条件を検討します。どこまで売主が対応するのか、どの期間まで責任を負うのかなどは個別の契約によって異なり、売主が宅建業者である場合などには法律上の制限もあるため、安易な免責条項を設ければよいというものでもありません。

「更地渡し」という短い言葉だけに頼らず、地上・基礎・工作物・地下部分について何を撤去して何を残すのかを具体化することが、売主と買主の認識差を減らします。

4-4. 発見後はすぐ撤去せず、まず状態を記録する

買主が新築工事を始めた後に地中からコンクリートなどが出てきた場合、工事を急ぐあまり、そのまま撤去してしまいたくなるかもしれません。しかし、売主との費用負担や契約不適合について確認する可能性があるなら、撤去前の状態を記録しておくことが重要です。

発見場所、深さ、大きさ、量、形状などが分かるよう写真を撮り、可能であれば施工業者にも状況を記録してもらいます。古い建物の基礎と思われるのか、コンクリート片が混在しているのか、配管や浄化槽のような設備なのかなど、専門業者の見解も確認します。そのうえで、売買契約書、重要事項説明書、告知に関する書類、解体工事資料などと照らし合わせます。

工事工程上、すぐ撤去しなければならない場合もあります。その場合でも、撤去前後の写真、撤去量、処分費用が分かる資料などを残しておくと、後から事実関係を整理しやすくなります。売主・買主だけで判断が難しい場合には、宅建業者だけでなく、建築会社、解体業者、土地家屋調査士、弁護士など、問題の種類に応じた専門家の確認が必要になることもあります。

地中から想定外のものが見つかったときは、「発見→すぐ撤去→後から費用請求」ではなく、「記録→契約確認→影響確認→対応協議」という順番を意識することがトラブル防止につながります。

 

 

 

 

 

 

まとめ

建物を解体して地表がきれいに整地された土地でも、地中の状態まで目で確認することはできません。新しい住宅の建築工事を始めて地面を掘ったところ、昔の建物の基礎、コンクリート片、ブロック、古い配管、浄化槽などが初めて見つかることがあります。

このような状況になると、「地中埋設物があった」という一言でまとめたくなります。しかし、実際には何が出てきたのかを分けて考える必要があります。形を保った古い基礎なのか、解体によって発生したと思われるコンクリート片なのか、過去に使用していた設備なのかによって、原因も処理方法も異なるからです。

また、建物を解体したからといって、地下に存在するあらゆる構造物や設備まで自動的に撤去されるとは限りません。国土交通省の解体工事共通仕様書でも、基礎、杭、地下埋設物、埋設配管などは区分して扱われています。民間工事では実際の解体工事契約や見積書によって施工範囲が決まるため、売主が更地にして売却する場合には「何を撤去する工事なのか」を事前に確認することが重要です。

解体後の土地確認で最も大切なのは、「地中に何かあるかもしれない」という漠然とした不安を持つことではなく、土地の履歴・解体範囲・発見された物・建築への影響を具体的に整理することです。

買主側でも、現在の土地が更地だからといって過去の利用状況を無視するのではなく、以前どのような建物があったのかを確認しておくとよいでしょう。売主から解体時の写真や資料が提供されるのであれば、それらも土地の状態を理解する材料になります。ただし、資料があるからといって地中のすべてを確認できたことにはならないため、分かっていることと分からないことを分けて考える必要があります。

そして、実際に古い基礎などが見つかった場合、その存在だけで売主の責任が自動的に決まるわけではありません。民法上の契約不適合責任では、引き渡された土地が契約の内容に適合しているかが重要になります。住宅建築を予定した土地の建築位置に大きな既存基礎が残っている場合と、利用にほとんど影響しない場所に小さなコンクリート片がある場合とでは、同じようには考えられません。

売買契約では、「更地渡し」という言葉だけで双方が同じ状態を想像していると思い込まないことも大切です。建物、基礎、外構、樹木、物置、杭、地下設備などについて、その土地で特に問題になりそうなものがあれば、引渡し時にどのような状態にするのかを具体的に確認します。

 

売主が過去の土地利用について知っていることがあるなら、事実を買主へ伝えておくことも重要です。逆に分からないのであれば、分からないことまで「ありません」と断定しない方がよいでしょう。不動産取引では、すべての地中を掘り返して確認してから売買することは現実的ではありません。そのため、把握している情報を整理し、契約条件としてどこまで確認・合意するかが重要になります。

地中の問題をゼロにすることは難しくても、「何を確認したか」「何を説明したか」「何を契約したか」を明確にすることで、売主と買主の認識差は大きく減らすことができます。

福岡市やその周辺の住宅地でも、古い住宅を解体して土地として売却し、その後に新築住宅を建てるという流れは珍しいものではありません。一方、福岡県郊外や九州の地方部では、敷地が広く、母屋以外に倉庫、物置、井戸、浄化槽などが存在していた土地もあります。同じ「古家解体後の土地」であっても、その土地が歩んできた履歴によって確認すべき内容は変わります。

もし建築工事中に想定外の基礎やブロックなどが見つかったら、まず撤去前の状態を写真などで記録し、何がどの程度存在するのかを確認します。そのうえで建築への影響、撤去方法と費用、売買契約の内容を整理し、必要に応じて売主・買主・仲介会社・施工業者などで対応を協議します。

地面の下は、通常の内覧では見ることができません。だからこそ「何もないはず」と考えるのでも、「何か出たらすべて売主責任」と考えるのでもなく、土地の履歴と契約内容を丁寧に確認することが、解体後の土地を安心して売買するための基本になります。


不動産のことでお悩みはありませんか?

□ 売却について相談したい

□ 購入について相談したい

□ 相続・空き家について相談したい

□ 査定価格だけ知りたい

□ 活用方法を相談したい

□ 他社の提案と比較したい

まずはお気軽にご相談ください。

お客様一人ひとりの状況に合わせて、最適なご提案をいたします。

 

smileyお問い合わせはこちらからsmiley

 

----------------------------------------------------------------------
株式会社エム不動産
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4-1-18 サンビル2F
電話番号 : 092-710-7316
FAX番号 : 092-510-7306


福岡市でマンション売却を実施

福岡市で土地売却に関してご案内

福岡市で戸建て売却のサポート

福岡市で早期売却を円滑に実現

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。