「リフォーム済み」と「自分でリフォーム」、中古住宅を買うならどちらがいい?
2026/10/10
はじめに
中古住宅を探していると、「リフォーム済み」「リノベーション済み」と書かれた物件を目にする機会があります。室内に入れば、壁紙は新しく、床もきれいで、キッチンや浴室まで交換されていることがあります。中古住宅でありながら、購入後すぐに新しい生活を始められそうな状態になっているため、「多少価格が高くても、こちらの方が安心なのでは」と感じる方もいるでしょう。
一方で、あえてリフォームされていない中古住宅を購入し、自分たちの好みに合わせて工事する方法もあります。キッチンの位置を変えたり、和室をリビングにつなげたり、断熱性能を高めたりと、予算の使い方を自分で決められることが大きな魅力です。しかし、物件購入とリフォームを同時に考える必要があるため、資金計画や工事期間、施工会社との打ち合わせなど、リフォーム済み住宅にはない手間も発生します。
ここで注意したいのは、「リフォーム済み=安心」「自分でリフォーム=安い」と単純に考えないことです。中古住宅は一棟ごとに状態が異なり、同じ築年数でも、これまでの維持管理や過去の改修内容によって状態は変わります。リフォーム済みで室内がきれいでも、建物全体の性能まで改善されているとは限りません。反対に、見た目が古い住宅でも、構造や屋根、外壁などが良好であれば、購入後のリフォームによって自分たちに合った住まいをつくれる可能性があります。
中古住宅選びで大切なのは、「リフォームされているかどうか」だけではなく、購入価格と工事内容、建物の状態、入居後に必要となる費用までを一つの住宅取得費として考えることです。
福岡都市圏でも、中古戸建てや中古マンションを購入してリフォームする選択肢は珍しいものではありません。今回は、完成した状態を購入する「リフォーム済み住宅」と、購入後に工事する「自分でリフォームする住宅」の違いを、不動産取引の実務も踏まえながら整理していきます。

第1章:まず知っておきたい「リフォーム済み」と「自分でリフォーム」の違い
1-1. 「リフォーム済み」と書かれていても工事内容は同じではない
不動産広告で「リフォーム済み」と表示されている住宅を見ると、建物全体が新しくなったような印象を受けることがあります。しかし、「リフォーム済み」という言葉だけで工事内容を判断することはできません。壁紙の張り替えや室内クリーニングを中心としたものもあれば、キッチン、浴室、トイレなどの水回り設備を交換した住宅もあります。さらに、間取り変更、給排水管の更新、断熱改修、耐震改修まで行われている住宅もあり、工事の範囲には大きな差があります。
そのため、購入を検討するときは「リフォーム済み」という表示を見るだけではなく、「いつ、どこを、どのような工事で改修したのか」を確認することが重要です。たとえばキッチンが新品でも、その周囲の給排水管まで交換されているとは限りません。床材が新しくても、その下にある下地や構造部分まで補修されているとは限らないため、表面の新しさと建物そのものの状態は分けて考える必要があります。
リフォーム済み住宅を評価するときは、「新しく見える部分」ではなく「実際にどこまで工事されたのか」を確認することが出発点です。
売主が不動産会社である買取再販住宅では、会社が中古住宅を取得し、一定の改修を行ったうえで再販売するケースもあります。ただし、買取再販だからすべて同じ品質という意味ではありません。物件ごとに工事内容、検査内容、保証の範囲などを確認することが必要です。
1-2. 自分でリフォームする場合は「中古住宅+工事」を購入する感覚
未改修の中古住宅を購入してからリフォームする場合、購入者が考える対象は建物だけではありません。住宅の購入と同時に、どの部分を残し、どの部分を交換し、どこに予算を配分するかを考えることになります。その意味では、「中古住宅を購入する」というより、「中古住宅とリフォーム計画を一緒に購入する」と考えた方が実態に近いでしょう。
たとえば築25年の戸建てを購入するとしても、家族によって必要な工事は異なります。子育て世帯ならLDKを広くしたいかもしれませんし、共働き世帯なら家事動線を優先したいかもしれません。冬の寒さを改善したい家庭なら、設備のグレードより窓や断熱材へ予算を使う方が満足度につながる場合があります。完成済みの住宅では売主が決めた工事内容を受け入れることになりますが、自分で行う場合はこの配分を購入者自身で決められます。
自分でリフォームする最大の特徴は、限られた予算を「自分たちにとって価値の高い部分」へ集中させられることです。
ただし自由度が高いということは、自分で判断する項目も増えるということです。施工会社選び、見積もり、仕様決定、工期、住宅ローンとの調整なども必要になります。自由度と手間は、ある程度セットで考えておく必要があります。

1-3. 「リノベーション済み」と「リフォーム済み」の言葉だけで判断しない
物件情報では「リノベーション済み」という表現もよく使われます。一般には、設備交換や内装更新など原状回復に近い工事を「リフォーム」、間取り変更や性能向上などによって新たな価値を加える工事を「リノベーション」と表現することがあります。しかし、実際の物件広告を見る際には、名称だけで工事の程度を決めつけないことが大切です。
「フルリノベーション」「全面リフォーム」といった言葉も同様です。買主が知りたいのは呼び方ではなく、実際の施工範囲です。床をすべて張り替えたのか、床下地まで施工したのか、給排水管は交換したのか、断熱材に手を入れたのか、屋根や外壁はどうなっているのか。工事内容を具体的に確認することで、初めて物件の状態を判断しやすくなります。
中古住宅では、工事の名称よりも「施工箇所・施工時期・施工内容」を確認する方がはるかに重要です。
工事内容が分かる資料、設備の保証書、施工写真などが残されていれば、購入後の維持管理にも役立ちます。国の既存住宅関連施策でも、インスペクションやリフォーム履歴の蓄積・活用が重視されています。中古住宅では、現在の見た目だけでなく「これまで何が行われてきた住宅なのか」という履歴も重要な情報になるのです。
1-4. 比較するときは「物件価格」だけを並べない
たとえば、未改修の中古住宅が2,500万円、リフォーム済み住宅が3,000万円だった場合、500万円安い未改修住宅の方がお得に見えるかもしれません。しかし、購入後に水回り、内装、外壁などへ700万円必要なら、単純な物件価格の比較では実態が見えません。反対に、リフォーム済み住宅でも、自分たちの好みに合わず購入後に再び工事をするのであれば、その費用まで考える必要があります。
さらに、工事中の仮住まい費用、現在の住居の家賃、引っ越し回数、ローン関連費用などが発生することもあります。購入後リフォームでは、工事費だけではなく「完成するまでに必要となる周辺費用」も資金計画に含めておいた方が安全です。
比較すべきなのは「中古住宅の販売価格」ではなく、「自分たちが希望する状態で住み始めるまでの総額」です。
この視点を持つと、リフォーム済み住宅の価格差を単なる割高とは考えにくくなります。反対に、未改修住宅の安さだけを理由に選ぶこともなくなります。まずは「どの状態を完成形とするのか」を決め、その状態までに必要な総額を比べることが、中古住宅選びの基本になります。

第2章:購入前に確認したい建物の状態とリフォーム内容
2-1. 内装がきれいでも建物全体が新しくなったわけではない
リフォーム済み住宅の内覧では、新しいクロスやフローリング、キッチン、浴室などが目に入りやすくなります。新築住宅に近い印象を受けることもありますが、築30年の住宅をリフォームしても、工事をしていない構造部分まで築年数が若返るわけではありません。基礎、柱、梁、屋根、外壁、床下などは、それぞれ別に状態を確認する必要があります。
特に戸建住宅では、雨漏りの痕跡、床下の湿気、木部の劣化、シロアリ被害、外壁や屋根の状態など、室内の美観とは別の確認項目があります。マンションであれば専有部分がきれいでも、共用部分の維持管理状況や大規模修繕計画などは別の問題です。室内リフォームの完成度だけで住宅全体を評価しないことが大切です。
「きれいな住宅」と「建物の状態が良好な住宅」は必ずしも同じ意味ではありません。
これはリフォーム済み住宅を避けるべきという意味ではありません。むしろ、工事内容と建物の状態を分けて確認できれば、完成済みであることは大きな利点になります。重要なのは、見える部分が新しいために、見えにくい部分への確認意識が薄れないようにすることです。
2-2. 未改修住宅では「何を直せるか」だけでなく「何を直す必要があるか」を見る
自分でリフォームする住宅を探すとき、「この壁をなくしてLDKを広げたい」「キッチンを対面式にしたい」といった希望から物件を見ることがあります。しかし、実際には希望する工事より先に、建物として必要な補修が見つかることがあります。
たとえば、内装へ500万円使う予定だったとしても、屋根や外壁、給湯器、配管、床下などに優先的な工事が必要となれば、当初のプランを変更しなければならない可能性があります。特に築年数が経過した戸建住宅では、「見た目を変える費用」と「住宅を維持するための費用」を分けて考えることが重要です。
未改修住宅では、理想のリフォームを考える前に、建物を安全かつ適切に維持するために必要な工事を把握することが先になります。
そのため、購入前に施工会社へ相談し、可能であれば現地を見てもらう方法もあります。間取り変更が可能か、希望する設備が納まるかだけでなく、必要な補修と希望工事を分けて概算を出してもらうと、購入後の予算超過を防ぎやすくなります。
2-3. インスペクションは「リフォームの必要性を全部判定するもの」ではない
中古住宅の状態確認では、建物状況調査、いわゆるインスペクションという言葉も出てきます。国土交通省は、既存住宅の取引時点における状態や品質を把握しやすくするため、第三者による検査・調査についてガイドラインを整備しており、現在も既存住宅流通における建物状況調査の活用を進めています。
ただし、インスペクションを行えば、住宅内部のすべてが分かるわけではありません。基本的には確認できる範囲で建物の劣化事象などを調べるものであり、壁や床を全面的に解体して内部を調査するものとは性質が異なります。また、「この住宅をどうリフォームすれば理想の家になるか」を設計する業務とも別です。
インスペクションは中古住宅を判断するための重要な材料の一つですが、「調査をしたから今後の修繕費がすべて確定する」と考えるものではありません。
購入後に大規模なリフォームを予定している場合は、建物状況調査だけでなく、施工会社や設計者による現地確認を組み合わせることも検討できます。「建物の現在の状態を知る調査」と「希望する工事ができるかを見る調査」を分けて考えると分かりやすいでしょう。

2-4. リフォーム済みなら工事履歴、自分で行うなら工事前の状態を残す
リフォーム済み住宅では、可能であれば施工内容が分かる資料を確認したいところです。工事前後の写真、見積書、施工箇所の一覧、設備の保証書などがあれば、どこまで手が入っているか判断しやすくなります。特に完成後には見えなくなる床下や壁内部の工事について、施工時の写真が残っていれば参考になります。
自分でリフォームする場合も、工事前・工事中・完成後の記録を残すことには意味があります。将来自宅を売却するとき、単に「数年前にリフォームしました」と説明するより、工事内容や写真、設備資料などが整理されている方が、買主に住宅の履歴を伝えやすくなります。
リフォームは完成した瞬間だけの価値ではなく、「何をしたかを後から説明できること」も住宅の情報価値になります。
国の長期優良住宅化リフォーム関連制度でも、工事内容を示す図面や工事写真などの作成・保存が重視されています。すべての一般的なリフォームに同じ保存義務があるという意味ではありませんが、自宅の維持管理という観点では参考になる考え方です。
第3章:価格・自由度・時間で比べるとどちらが向いている?
3-1. リフォーム済み住宅の強みは「総額をイメージしやすいこと」
リフォーム済み住宅の大きなメリットは、購入時点で完成状態を確認できることです。内覧した住宅が基本的にそのまま購入後の住まいになるため、「この状態でこの価格」という判断がしやすくなります。購入後に大規模な工事を予定しないのであれば、資金計画も比較的組み立てやすいでしょう。
また、工事期間を待つ必要がない住宅では、売買の決済後に比較的早く入居できます。現在賃貸住宅に住んでいる場合、工事期間中の家賃負担を抑えやすいこともメリットです。転勤、入学、賃貸契約の更新などによって入居時期が決まっている人にとっては、この「時間の読みやすさ」が価格以上に重要になることがあります。
リフォーム済み住宅の価値は、新しい設備だけではなく、「完成状態・必要資金・入居時期を購入前に把握しやすいこと」にあります。
ただし、販売価格には当然ながら改修費用や事業者側の諸経費なども反映されます。未改修物件との価格差だけを見て割高・割安を判断するのではなく、その価格でどの工事が含まれているかを見る必要があります。
3-2. 自分でリフォームする強みは「優先順位を自分で決められること」
購入後に自分でリフォームする方法では、住宅設備のメーカー、床材、壁紙、収納、照明、間取りなどを自分たちで選べます。しかし、本当のメリットは単にデザインを自由にできることだけではありません。予算の優先順位を自分で決められることにあります。
たとえば、見栄えの良い高級キッチンより断熱窓を優先する、浴室は既存のものを使って屋根修繕へ予算を回す、子どもが小さい間は個室を最低限にしてLDKを広くするといった判断ができます。逆に、料理が生活の中心であれば、キッチンへ予算を集中させることもできます。
自分でリフォームする方法は、「すべてを新しくする」のではなく、「自分たちに必要なところへお金を使う」選択ができる点に強みがあります。
一方で、希望を追加していくと予算が膨らみやすい点には注意が必要です。リフォームでは解体後に追加工事が必要になるケースもあるため、見積額ぎりぎりで資金計画を組むのではなく、一定の予備費を考えておくことも重要です。
3-3. 福岡では「立地を優先して中古+リフォーム」という考え方もある
福岡市やその周辺では、同じ予算でも新築住宅と中古住宅で選べる立地や敷地条件が変わります。新築に限定すると希望エリアでは予算が合わなくても、中古住宅まで対象を広げれば選択肢が増えることがあります。その中古住宅を購入し、自分たちに必要な部分を改修するという考え方です。
一方、福岡市近郊から郊外へ目を向けると、比較的敷地の広い築年数の経過した戸建住宅も候補になります。その場合、建物価格だけではなく、屋根、外壁、給排水設備、浄化槽の有無、擁壁、敷地の高低差など、都市部のマンションとは異なる確認事項が増えることがあります。土地の価値を重視して建物を大きく改修する選択もあれば、状態の良い住宅を必要最低限の工事で使う選択もあります。
中古+リフォームの魅力は、「新築か中古か」という二択ではなく、立地・土地・建物・工事費の配分を組み替えられることにあります。
ただし、福岡県内でも福岡市中心部、近郊住宅地、郊外では土地価格や中古住宅の流通状況が異なります。「中古を買ってリフォームすれば必ず安い」とは限りません。エリアごとに土地価格と建物価格のバランスを見ながら判断する必要があります。
3-4. 将来売る可能性があるなら「自分好み」だけで考えすぎない
長く住む予定であっても、転勤、家族構成の変化、相続などによって住宅を売却する可能性はあります。自分でリフォームする場合、自由度が高いからこそ、非常に個性的な間取りや設備に変更すると、将来の買主を選ぶ住宅になる可能性があります。
たとえば一般的な3LDKを大きな1LDKへ変更すれば、現在の生活には快適でも、子育て世帯には使いにくくなることがあります。一方、収納の改善、断熱性の向上、一般的に使いやすい水回りの更新などは、次の所有者にとっても価値を理解しやすい改修です。
リフォームは現在の暮らしを良くするためのものですが、将来売却する可能性があるなら「次の人が使える住宅」という視点も少し残しておくと安心です。
もちろん、将来の売却だけを考えて自分の希望を諦める必要はありません。重要なのは、変更しにくい部分と、後から変更できる部分を分けることです。間取りや配管位置など大掛かりな工事になる部分ほど、長期的な使いやすさを意識して決めるとよいでしょう。

第4章:住宅ローン・契約・購入判断で注意したいこと
4-1. 「住宅価格+リフォーム費」をどう借りるかは先に確認する
購入後に自分でリフォームする場合、資金計画で重要になるのが住宅購入費と工事費の扱いです。金融機関によっては、中古住宅の購入資金とリフォーム費用を一体として融資する商品があります。一方で、住宅ローンとリフォームローンを別に組む場合や、工事内容・施工会社・資金実行のタイミングに条件が設けられる場合もあります。
たとえば【フラット35】リノベには、一定の要件を満たす中古住宅を購入してリフォームする「リフォーム一体タイプ」があります。ただし、取扱金融機関が限られ、工事前後に所定の確認・検査が必要です。また、リフォーム一体タイプの資金実行は原則として工事完了後となるため、中古住宅の代金決済などでつなぎ融資が必要になる場合があります。
「物件を買ってからリフォームローンを考えればよい」ではなく、物件購入の検討段階から融資と工事を一緒に組み立てることが重要です。
なお、金融機関ごとに対象工事、借入条件、金利、審査方法、資金実行時期などは異なります。利用したい金融機関が決まっている場合は、売買契約前の段階で相談しておいた方が安全です。

4-2. リフォーム済み住宅でもローンや制度の条件は別に確認する
リフォーム済みだからといって、住宅ローン上の条件を自動的に満たすわけではありません。金融機関は、申込者の収入や借入状況などの審査だけでなく、物件について独自の条件を設けている場合があります。築年数、建物の状態、担保評価、法令上の状況などによって取り扱いが異なるため、「きれいにリフォームされているからローンは問題ない」とは限りません。
一方、一定の条件を満たしたリフォーム済み住宅を対象とする制度もあります。【フラット35】リノベには、住宅事業者によって一定の要件を満たすリフォームが行われた中古住宅を購入する「買取再販タイプ」も設けられています。制度を利用する場合には所定の技術基準などを満たす必要があり、2026年10月時点でも住宅金融支援機構が技術基準や物件検査の内容を公開しています。フラット35
住宅ローンでは、「リフォーム済みか未改修か」という分類だけではなく、その住宅と工事が利用したい融資制度の条件に合っているかを確認する必要があります。
補助制度や税制についても同じです。年度や工事内容、住宅性能、世帯要件などによって対象が変わるため、「リフォームなら補助金が使える」と前提を置いて購入予算を決めるのは避けた方がよいでしょう。利用を考える制度がある場合は、その時点の要件を個別に確認することが必要です。
4-3. 売買契約前に「リフォームできると思っていた」を防ぐ
自分でリフォームする前提で中古住宅を購入する場合、売買契約を結んでから希望する工事ができないと分かると計画全体に影響します。戸建住宅で壁を撤去したい場合、その壁が構造上重要な役割を持っていることがあります。マンションでは管理規約や使用細則によって、床材、窓、玄関ドア、配管、工事時間などに制限が設けられている場合があります。
また、建築基準法などの法令上の条件によって、増築や大規模な改修を行う際に確認すべき事項が出てくる場合もあります。中古住宅を「素材」として自由に変えられるわけではありません。希望する工事が大きいほど、購入前に施工会社や建築士などへ相談する意味が大きくなります。
「買った後で考える」のではなく、「この家で希望する工事ができるか」を確認してから購入判断をすることが、中古+リフォームでは特に重要です。
売買契約のスケジュールとリフォーム会社の調査日程が合わないこともあります。人気物件では検討時間が限られる場合もありますが、大規模改修を前提とするのであれば、価格だけで急いで判断せず、購入後に変更できない条件を優先して確認する必要があります。
4-4. 結局どちらを選ぶべきかは「何を優先するか」で変わる
リフォーム済み住宅が向いているのは、完成した状態を確認してから買いたい人、早く入居したい人、打ち合わせや施工会社選びに多くの時間をかけたくない人です。内装や設備の仕様が好みに合っており、工事内容と建物状態にも納得できるのであれば、非常に合理的な選択になります。
一方、自分でリフォームする方法は、間取りや設備への希望が明確な人、立地を優先して中古住宅を探したい人、必要な工事へ予算を重点的に配分したい人に向いています。ただし、資金計画、建物調査、施工会社との打ち合わせ、工期などを管理する必要があります。
「リフォーム済みと未改修のどちらが得か」ではなく、「お金・時間・自由度・安心のどれを優先するか」で選ぶ方が、購入後の満足度につながります。
そして、二つの方法は完全な二択でもありません。ある程度リフォームされた住宅を購入して一部だけ自分好みに変更する方法もあれば、未改修住宅を購入して必要最低限の工事だけ行い、数年かけて少しずつ手を入れる方法もあります。中古住宅ならではの選択肢の広さを生かし、自分たちに合うバランスを探すことが大切です。

まとめ
「リフォーム済み住宅」と「中古住宅を購入して自分でリフォームする方法」を比べると、つい物件価格や工事費だけでどちらが得なのかを考えたくなります。しかし、実際の住宅購入では、それほど単純ではありません。リフォーム済み住宅には、完成した室内を確認して購入でき、入居時期や必要資金を比較的把握しやすいというメリットがあります。一方、自分でリフォームする方法には、家族の生活に合わせて間取りや設備を選び、必要な場所へ予算を集中できる自由があります。
リフォーム済み住宅を見るときに重要なのは、室内の新しさだけで判断しないことです。「リフォーム済み」という一言でも施工範囲は物件によって異なります。内装や水回りが新しくても、屋根、外壁、構造、床下などは工事されていないことがあります。施工時期や施工箇所、保証、工事記録などを確認し、「何が新しくなり、何が既存のままなのか」を整理することが大切です。
反対に、自分でリフォームする住宅では、希望する間取りやデザインだけに目を向けないことがポイントです。中古住宅には経年による補修が必要な部分があるかもしれません。限られた予算の中では、見た目を変える工事より、屋根や外壁、床下、配管、断熱などを優先した方がよい場合もあります。その判断をするためにも、購入前の建物確認や施工会社への相談が重要になります。既存住宅について国も、取引時点の状態を把握するためのインスペクションの活用や、検査・保証制度などの環境整備を進めています。
また、購入後にリフォームする場合は住宅ローンとの関係を早い段階で確認しておく必要があります。【フラット35】リノベのように、中古住宅購入とリフォームを組み合わせた仕組みもありますが、技術基準や検査、取扱金融機関、資金実行のタイミングなどに条件があります。一般の金融機関の商品についても取り扱いはそれぞれ異なるため、購入物件を決めてからではなく、物件探しと並行して資金計画を進める方が安全です。
リフォーム済み住宅は「完成した住まいを選ぶ方法」、自分でリフォームする方法は「住まいの完成形を自分でつくる方法」と考えると、それぞれの違いが分かりやすくなります。
福岡市内のように立地を優先したい地域では、中古住宅まで対象を広げることで選択肢が変わることがあります。郊外では、土地の広さや建物の状態を生かしながら改修する方法も考えられます。ただし、どの地域でも「中古+リフォームなら必ず安い」「リフォーム済みなら安心」と一律には言えません。土地価格、建物状態、工事費、住宅ローン、入居時期まで含めて一つの計画として見る必要があります。
最終的に大切なのは、どちらが一般的に得かを決めることではなく、自分たちが何を変えたいのか、何にはお金をかけなくてよいのか、いつから住みたいのかを整理したうえで住宅を選ぶことです。
中古住宅には、新築とは違って一棟ごとに異なる履歴があります。その履歴を理解し、残す部分と変える部分を見極めることができれば、「すでにリフォームされた家を買う」という選択も、「自分でつくり直す」という選択も、どちらも合理的な住宅購入になり得ます。見た目の新しさや販売価格だけではなく、購入した後の暮らしまで含めて比較することが、中古住宅選びで後悔を減らすための大切な視点です。

不動産のことでお悩みはありませんか?
□ 売却について相談したい
□ 購入について相談したい
□ 相続・空き家について相談したい
□ 査定価格だけ知りたい
□ 活用方法を相談したい
□ 他社の提案と比較したい
まずはお気軽にご相談ください。
お客様一人ひとりの状況に合わせて、最適なご提案をいたします。
----------------------------------------------------------------------
株式会社エム不動産
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4-1-18 サンビル2F
電話番号 : 092-710-7316
FAX番号 : 092-510-7306
福岡市でマンション売却を実施
福岡市で土地売却に関してご案内
福岡市で戸建て売却のサポート
----------------------------------------------------------------------


