株式会社エム不動産

同じ町内なのに土地の価格が違うのはなぜ?「数百メートル」で変わる不動産の価値

>>無料査定・お問い合わせ

同じ町内なのに土地の価格が違うのはなぜ?「数百メートル」で変わる不動産の価値

同じ町内なのに土地の価格が違うのはなぜ?「数百メートル」で変わる不動産の価値

2026/10/16

はじめに

土地の売却や購入を考えるとき、近所で売り出されている物件の価格を調べる方は多いでしょう。同じ町名で、広さも似ている土地なら、自分の土地や検討中の土地も同じ程度の価格になると考えるのは自然なことです。ところが、実際に比較すると、数百メートルしか離れていないのに坪単価が違うことがあります。道路を一本挟んだだけで評価が変わったり、同じ住宅地の中でも一部の区画に購入希望が集まったりする場合もあります。町名が同じという共通点だけでは、土地の価格を十分に説明できないのです。

この違いは、不動産会社が好みで価格を付けているから生まれるものではありません。土地は一つひとつ位置や形が異なり、家を建てる条件や、暮らし始めてからの使い勝手にも違いがあります。駅へ向かう道、駐車場への入りやすさ、隣地との高低差など、地図を少し眺めただけでは分からない条件が購入判断に関係します。また、同じ条件でも、その場所で土地を探す人の目的や予算によって、受け止め方は変わります。住宅用地として便利な場所と、店舗や事業所に向いている場所では、評価するポイントが同じとは限りません。

土地の価格を理解するには、町名や距離の近さだけでなく、その土地で何ができ、どのように暮らせるかを具体的に確認することが重要です。 売主にとっては、近所の高い売出価格をそのまま目標にする前に、条件の違いを知る意味があります。買主にとっては、安い土地を見つけたとき、その理由が自分にとって許容できるものなのかを判断する材料になります。価格差を欠点の有無だけで説明せず、使い道、必要な費用、検討する人の数まで含めて考えることが大切です。違いが分かれば、単純に高いか安いかという見方から、納得できる条件かという見方へ進めます。

福岡都市圏でも、駅周辺の市街地、郊外の住宅団地、昔からの集落、丘陵部の住宅地では、土地を探す人が重視する条件が異なります。同じ市町村内でも、道路や交通の使いやすさ、建築の条件は一様ではありません。一方で、地域の人気や地価の動きだけを理由に、すべての土地が同じように値上がりすると考えることもできません。本記事では、同じ町内で価格差が生まれる仕組みを整理し、現地で確認する条件、価格資料の読み方、売却と購入での判断方法を解説します。近所の価格を参考にしながらも、その土地自身の価値を確かめるための視点を見ていきましょう。

 

 

 

 

 

 

第1章:同じ町内でも価格が違う、その基本的な仕組み

 

1-1. 町名の相場は、個々の土地の価格そのものではない

「この町は坪いくらくらいですか」という質問は、価格帯の全体像を知るうえで役立ちます。しかし、町名でまとめた相場には、駅に近い土地も遠い土地も、広い道路に面した土地も狭い道の奥にある土地も含まれます。敷地の広さや形、売買時期が異なる物件を一括りにしている場合もあります。そのため、平均的な数字は地域を知る入口にはなりますが、目の前の土地の価格をそのまま決める数字ではありません。とくに取引件数の少ない地域では、数件の特徴的な売買が平均値に影響する可能性があります。

実際の査定では、地域全体の需要や価格帯を確認したうえで、対象となる土地の条件を比較します。同じ町内の事例でも条件が大きく違えば、参考にできる部分とできない部分を分けます。反対に、隣の町名であっても、駅への距離、道路、住宅地の性格が近ければ、比較に役立つことがあります。町名の相場は地域の目安であり、個々の土地の価格は、その場所と敷地の条件を加えて判断します。 売主が近所の一件だけを根拠に価格を考えると、自分の土地との違いを見落としやすくなります。買主も、地域平均より低いという理由だけで割安と決めず、何を比較した数字なのかを確認する必要があります。

 

1-2. 数百メートルの移動で、生活の便利さが変わる

駅までの距離が近い土地でも、改札へ向かう経路が便利とは限りません。線路や大きな道路によって通れる場所が限られ、地図上では近くても遠回りになることがあります。信号待ちが長い交差点や踏切、歩道のない区間があると、毎日の移動に影響します。買い物先についても、直線距離より、どの道を使って荷物を持ち帰るかが重要です。数百メートルという小さな違いが、生活動線では大きな違いとして表れることがあります。

実務上想定される例として、駅の同じ側にある二つの土地でも、一方は平坦な歩道を通れ、もう一方は坂や階段を含む経路になる場合があります。徒歩中心の生活を考える買主には、この違いが購入判断に関係します。一方、車中心の家庭では、駅への近さより幹線道路へ出やすいことを評価するかもしれません。距離の違いが価格へ影響するのは、数字そのものより、日常の移動や用事のしやすさが変わるためです。 駅に近いほど必ず高くなるという単純な関係だけで説明せず、実際の経路と購入希望者の暮らし方を合わせて見ます。土地の位置は、地図の点としてではなく、毎日使う道の中で確認することが大切です。

 

1-3. 土地を探す人の目的が違えば、評価も変わる

土地の価値は、その場所をどのように使いたい人がいるかによって変わります。静かな住宅地を求める人には、交通量の少ない道路が魅力になります。一方、店舗や事業所を検討する人は、人や車から見つけてもらいやすい場所を評価することがあります。幹線道路に近い土地は、車での移動に便利でも、住宅としては音や出入りのしにくさを懸念される場合があります。同じ条件が、用途によって長所にも注意点にもなるのです。

ただし、買主が希望する用途で実際に使えるかは、別に確認する必要があります。店舗向きに見える場所でも、用途地域や建築条件などによって計画に制約が生じる場合があります。希望する使い道を実現できる人がどの程度いるかという点も、需要に関係します。土地の評価は、条件のよしあしだけでなく、その条件を必要とする買主がいるかによって変わります。 売主は自分が便利に使ってきたという経験だけでなく、次の所有者が何を求めるかを考えます。買主は一般的に人気とされる条件をすべて追うより、自分の目的に合い、実現できる使い道かを確認すると、価格差を判断しやすくなります。

 

1-4. 坪単価と総額では、見える価格差が異なる

土地を比べるときには坪単価が便利ですが、それだけで購入しやすさを判断できません。面積が広い土地は、坪単価が低くても総額が大きくなり、住宅を建てる家庭の予算に収まらないことがあります。反対に、小さな土地は坪単価が高くても総額を抑えられ、必要な家が建つなら検討対象になる場合があります。広さが違う土地同士を単価だけで比べると、実際に購入できる人の範囲を見落とします。また、広い土地を複数区画へ分けられるかどうかによっても、評価する買主や検討方法が変わります。

面積の内訳にも注意が必要です。敷地内に通路部分がある、道路後退が必要な部分があるなど、すべての面積を同じように利用できるとは限りません。登記面積に単価を掛けるだけでは、住宅や駐車場を配置できる範囲を十分に説明できない場合があります。坪単価を比較するときは、土地の総額と、実際に利用できる広さを合わせて確認します。 広いから一律に価値が高い、小さいから不利と考えるのではなく、地域の買主が求める敷地規模と予算に合うかを見ます。単価が違う理由を理解するには、同じ面積帯の土地を比べることも重要です。

 

 

 

 

 

第2章:現地で分かる、道路・敷地・周辺環境の違い

 

2-1. 道路の幅と接し方は、土地の使い勝手に直結する

道路は、土地へ出入りするための場所であると同時に、建築計画にも関係する条件です。前面道路の幅が違えば、車のすれ違い、駐車場への進入、工事車両の通行などに違いが生じます。同じ面積の土地でも、道路に接する幅が広ければ駐車場と玄関を配置しやすく、狭ければ計画を工夫する必要があります。道路が広いことが住宅にとって常に有利とは限らず、交通量や歩行者の安全も合わせて確認します。道の見た目だけで、土地の使い勝手を判断しないことが大切です。

建築の確認では、通路があるという事実と、建築基準法上の道路に接していることを区別します。私道である場合には、所有関係や通行・掘削の条件も確認事項になります。道路後退が必要となる土地では、後退範囲を踏まえて建物や塀の位置を検討します。道路は、幅員、接する長さ、法的な扱い、利用の条件を組み合わせて評価します。 売主側がこれらを事前に調べておけば、買主は建築計画と資金計画を進めやすくなります。価格差を説明する際も、「道路が狭いから」という一言ではなく、何に影響する狭さなのかを明らかにすることが重要です。

 

2-2. 土地の形は、建物と駐車場を置いて初めて評価できる

整った形の土地は、建物や駐車場の配置を考えやすい傾向がありますが、形だけで価値を決めることはできません。間口が狭く奥行きが長い土地でも、希望する間取りが入り、庭や駐車場を確保できれば、買主の目的に合う場合があります。反対に、四角い土地でも広さや道路との位置関係によって、希望する駐車台数を確保しにくいことがあります。旗竿地では、道路へつながる細長い部分の幅や長さが、車の出入りや設備工事に関係します。同じ面積であっても、建物を置ける場所の形が異なれば、使い勝手は変わります。

日当たりについても、南側に道路があるかだけでは判断できません。周囲の建物の高さ、土地の奥行き、窓を設けられる位置などを踏まえて考えます。角地には配置の自由度が生まれる場合がありますが、道路からの視線や外構の範囲など、別の条件もあります。土地の形は、希望する建物、駐車場、庭を配置したときの使いやすさで判断します。 一律の割合で形のよしあしを価格に当てはめず、具体的な計画でどこに制約が生じるかを確認することが大切です。買主が建築会社へ配置を相談すれば、安い土地で建築費が増えるのか、工夫によって無理なく使えるのかも見えてきます。

2-3. 高低差と設備は、購入後の費用に関係する

平らに見える土地でも、道路や隣地との間に高低差がある場合があります。擁壁で土地を支えていれば、その構造、状態、所有関係、維持管理を確認する必要があります。購入後に建物を建てる際、擁壁の補修や地盤の検討が必要になれば、土地代とは別の費用が生じます。高低差がある土地には眺望や視線を避けやすい魅力もありますが、その魅力と工事の条件を分けて考えます。見た目の景色だけで、購入予算に収まると判断しないことが重要です。

水道や下水道、電気などの設備についても、近くに管や線があることと、すぐ利用できることは同じではありません。敷地内への引込みの有無、管の状態や口径、接続に必要な工事を確認します。以前家が建っていた土地でも、新しい計画に合わせて設備の更新が必要になる場合があります。土地の価格差を考えるときは、道路から建物までの高低差と、設備を使える状態にする費用も確認します。 買主は土地代が安いという理由だけで予算の余裕を判断せず、建築会社などから必要な工事の見通しを得ます。売主も、既存設備の資料や補修記録を整理しておけば、買主が不明な費用を大きく見込むことを避けやすくなります。

 

2-4. 道路一本の違いで、音・視線・災害情報が変わる

近くの土地でも、道路から受ける音や、周囲の建物からの視線は異なります。幹線道路に直接面する土地と、一本内側へ入った土地では、窓を開けたときの環境に違いが生じることがあります。公園に近いことも魅力ですが、利用時間や照明、人の集まり方によって感じ方は変わります。学校や商業施設との距離も、便利さだけでなく、車や人の動きまで確認する必要があります。生活環境を知るには、一度の昼間の訪問だけでなく、時間を変えて見ることが役立ちます。

災害情報も、町名全体で安全か危険かを決めるものではありません。同じ町内でも地形や河川との位置によって、想定される浸水や土砂災害の区域が異なる場合があります。対象の土地と、普段利用する道をそれぞれ確認し、色が付いていないことを安全の保証と受け取らないことも重要です。周辺環境は、近所だから同じと考えず、対象の土地から見える景色と、聞こえる音、確認できる防災情報で判断します。 価格差が災害情報だけで決まるわけではありませんが、買主の検討や保険、利用計画に関係する場合があります。売主側も、把握している被害や近隣との経緯を整理し、確認できた事実を具体的に伝えることが大切です。

 

 

 

 

 

 

第3章:価格資料と建築条件を、同じ基準で比較する

 

3-1. 売出価格と成約価格を混ぜて相場を考えない

近所の広告を見れば、その土地が現在いくらで売り出されているかを知ることができます。しかし、その価格で購入希望者が見つかり、売買が成立したとは限りません。売主の希望を反映して高めに設定されている場合もあれば、販売を始めたばかりで市場の反応を確認している場合もあります。長く掲載されている土地については、価格だけでなく販売期間にも目を向けます。広告が見えなくなった場合も、売れたのか、販売をやめたのかは確認しなければ分かりません。

成約価格は実際の取引を考える重要な材料ですが、すべての契約条件が公開されているとは限りません。解体や測量の負担、引渡し時期などの条件によって、同じ金額でも売主の手取りや買主の負担は異なります。国土交通省の不動産情報ライブラリなどで価格情報を調べる際も、情報の種類と公開されている項目を確認します。相場を比較するときは、売主の希望を表す売出価格と、成立した取引の価格を区別します。 数件の広告を並べただけで成約しやすい価格帯を断定せず、販売状況や比較できる取引情報を合わせて検討します。不動産会社へ査定を依頼する際には、提示された事例が売出中なのか成約済みなのかを尋ねると、説明を理解しやすくなります。

 

3-2. 公示地価や路線価は、目的の異なる価格指標

土地には、公示地価、都道府県地価調査の価格、相続税路線価、固定資産税の評価額など、複数の価格情報があります。これらは土地の価格を考える参考になりますが、それぞれ制度の目的と評価の対象が異なります。近くに公示地価の標準地があっても、その地点の価格が自分の土地の売買価格と同じになるわけではありません。路線価も税金の評価に用いられる指標であり、市場でその価格の売買が成立するという意味ではありません。資料の数字が違うこと自体は、直ちに誤りを示すものではないのです。

比較する際には、価格の時点、土地の用途、標準地などの面積と道路条件を確認します。公的な指標から地域の傾向を把握し、実際の取引や対象土地の条件と照合することが重要です。路線価から一定の倍率で市場価格を求める方法も、地域や個別条件によって当てはまらないことがあります。公的な価格指標は、制度上の目的と評価時点を理解したうえで、売買相場を考える材料として使います。 売主と買主が異なる数字を見て話している場合には、何の価格を根拠にしているかをそろえます。数字の大きさだけを比較するのではなく、同じ土地、同じ時期、同じ目的で評価された情報なのかを確認することが、価格の思い違いを減らします。

 

3-3. 用途地域や建築条件の境目で、利用できる内容が変わる

同じ町内でも、用途地域や指定される建ぺい率・容積率が異なる場合があります。住宅中心の地域と、店舗や事業所を含めて利用できる地域では、土地を検討する人の目的が変わります。ただし、指定容積率が高ければ、必ずその割合まで建物を建てられるわけではありません。前面道路や高さの制限など、ほかの条件によって計画できる規模が変わることがあります。数百メートル移動しただけで、同じ建築計画が成立しなくなる可能性もあるため、住所の近さだけで判断しないことが大切です。

郊外では、市街化区域と市街化調整区域などの違いも確認します。現在住宅が建っている土地でも、将来の建て替えや用途変更を当然に行えるとは限りません。福岡市では都市計画や指定道路などを地図で確認できますが、区域の境界付近や判断の難しい条件は担当窓口への確認が必要です。土地の利用価値は、周辺と同じ建物が建っているかではなく、その敷地に適用される条件で判断します。 売主は確認した規制を資料として整理し、買主は希望する建物や使い道を具体的に伝えて検討します。法令上の条件が価格差の理由になっている場合には、その違いを生活上の好みと同じ感覚で扱わず、計画の実現性として確かめることが重要です。

 

3-4. 比較する事例は、距離より条件の近さを重視する

価格の比較では、近くの事例ほど役立つとは限りません。対象土地が一般的な住宅用地なら、近所の大規模な事業用地より、少し離れた似た住宅地の取引が参考になる場合があります。比較する土地の用途、面積、道路、形、取引時期をそろえることが重要です。土地だけの価格と、建物を含む売買価格をそのまま比較することもできません。建物付きの取引では、建物の価値や解体条件が含まれている可能性があるため、土地部分を単純に割り出せない場合があります。

実務では、条件の近い複数の事例を確認し、対象土地との違いを整理します。道路が違う、面積が大きい、引渡し条件が異なるといった差を、一つずつ説明できるようにします。ただし、複数の条件が重なっているときに、定型の増減率を機械的に足し引きするだけでは、実際の需要を表せないことがあります。参考事例は、地理的な近さだけでなく、用途と敷地条件がどの程度似ているかで選びます。 一件だけから結論を出さず、比較できる範囲と情報が不足している部分を分けることが大切です。査定額に幅がある場合も、根拠となる事例と違いの説明が分かれば、価格を検討するための材料として利用できます。

 

 

 

 

 

 

 

第4章:価格差を、売却と購入の判断へつなげる

 

4-1. 売主は「隣がいくらだったか」から一歩進めて考える

隣地や近所で高い価格の取引があれば、自分の土地も同じ程度で売れるのではないかと期待するものです。その情報は大切ですが、面積、道路、建物の有無、取引時期などが分からなければ、価格だけを当てはめることはできません。隣地所有者が土地を買い足した取引では、通常の住宅購入とは異なる価値を感じていた可能性もあります。二つの土地を一体で使えることが購入理由なら、同じ条件を一般の買主が評価するとは限りません。取引の金額だけでなく、成立した背景を把握することが重要です。

査定を受けたときは、金額の高低に加えて、比較事例と個別条件の説明を確認します。高い査定額を提示した会社が、必ずその金額で購入者を見つけられるわけではありません。測量や解体など、売却前後に必要な費用も含めて手取りを考えます。売主は、近所の価格を出発点にしながら、自分の土地との違いと売却に必要な負担を確認します。 境界や設備の資料が整っていれば、買主の不安を減らし、条件を具体的に話し合いやすくなります。価格を上げる工事を先に行うより、どの情報を整理すれば土地の特徴が伝わるかを検討することも、販売準備の重要な部分です。

 

4-2. 買主は、安い理由と追加費用を分けて確認する

周辺より安い土地が見つかったときは、価格差の理由を具体的に確認します。駅からの道が少し長い、形が一般的でないなど、自分の計画に支障のない理由なら、検討する価値があります。一方、建築の可否が未確認、擁壁に対応が必要、設備工事の見通しが立たないといった理由なら、購入前の調査が重要です。理由が分からないまま「安いから早く契約したい」と進めると、後の費用や利用の制約を把握できません。値引き額が大きいことと、計画全体で得になることは同じではありません。

建築会社には、土地の資料と希望する計画を渡し、必要な工事を検討してもらいます。土地代に加えて造成、設備、外構などを含む予算を確認し、未確定の費用がある場合にはその範囲も把握します。融資を利用するなら、金融機関が物件をどう扱うかも早めに相談します。買主は、安い理由が自分にとって許容できる条件かを確認し、追加費用を含む総予算で比較します。 金融機関の担保評価と売買価格は同じとは限らず、購入資金のすべてを予定どおり借りられる前提で話を進めないことも大切です。価格差を活用できるかどうかは、安さの理由を理解して初めて判断できます。

4-3. 売出価格は、販売中の競合と反応を見て検討する

売出価格を決める際には、過去の取引だけでなく、現在買主が比較できる土地も確認します。条件が似た土地が同時に複数売り出されていれば、買主は価格と使い勝手を並べて検討します。反対に、希望する面積や立地の土地が少なければ、その物件の特徴が評価される可能性があります。ただし、競合が少ないことだけで高値の成約を保証するわけではありません。そもそも購入希望者が少ない場所なら、供給が少なくても販売に時間がかかる場合があります。

販売を始めた後は、問い合わせ数だけでなく、その内容を確認します。価格を気にしているのか、建築条件の説明が不足しているのか、現地を見て道路の狭さを懸念しているのかによって、対応が異なります。必要な資料を追加することで判断が進む場合もあり、すべてを値下げだけで解決するものではありません。売出価格は、競合物件と購入希望者の具体的な反応を踏まえて、販売条件と一緒に見直します。 価格を維持する場合にも、どの程度の期間を見込み、何を根拠に待つのかを考えます。売却期限があるなら、その期限と買主の検討期間を踏まえ、希望価格と成約の見通しを分けて話し合うことが大切です。

 

4-4. 最後は、価格の理由を説明できる状態で契約する

価格について売主と買主が納得していても、その前提となる条件が曖昧なら、後に食い違いが生じる可能性があります。売主は測量を行わずに引き渡すつもりでも、買主は境界が確定されると思っているかもしれません。古い建物の撤去、設備の引込み、私道に関する承諾なども、価格に含まれる対応かどうかを確認します。「安くしているから全部買主で対応」という説明だけでは、何を引き継ぐかが分かりません。価格と引渡し条件を具体的に結び付けることが必要です。

買主が住宅の建築を目的としている場合には、道路や法令上の条件、予定する工事の見通しを契約前に整理します。未確認の事項が残る場合には、調査を進める人と期限、結果によって計画できなかった際の扱いを、取引に応じて検討します。すべての不確実さをなくすことは難しくても、何が分かっていて何が残っているかは共有できます。土地の価格は、金額だけで合意するのではなく、その金額で引き渡される状態と条件まで確認して判断します。 高い土地にも安い土地にも、その価格を検討する理由があり、買主に合うかどうかは個別の計画によって変わります。近所との差を理解し、確認した条件を契約へ反映させることが、納得して売買を進めるための最後の準備になります。

 

 

 

 

 

 

まとめ

同じ町内なのに土地の価格が違うのは、町名が同じでも、土地の位置、道路、形、建築条件、周辺環境が同じではないためです。数百メートルという距離は地図上では小さく見えますが、駅への経路、買い物のしやすさ、幹線道路から届く音などを変えることがあります。用途地域や地形の境目をまたぐ場合には、土地の使い方や確認する災害情報も異なります。また、住宅を建てたい人と事業用に使いたい人では、評価する条件が変わります。価格差は、単に土地に長所や短所があることだけでなく、その条件を必要とする買主と、地域の需要によって生まれます。

町名ごとの相場や平均坪単価は、地域の全体像をつかむための参考になります。しかし、広さや形の異なる土地が含まれた数字を、そのまま自分の土地へ当てはめることはできません。坪単価が低くても総額が大きければ、購入できる人の範囲は変わります。面積が同じでも、通路や道路後退を含めた配置条件によって、使える範囲は異なります。土地の価格を比較する際は、町名と坪単価だけでなく、用途、面積、道路、利用できる範囲、取引条件をそろえることが重要です。

 

現地では、道路の幅と法的な扱い、車の出入り、建物と駐車場の置き方を確認します。土地の形が一般的でなくても、希望する家が無理なく建てられるなら、買主にとって有効な選択肢になることがあります。一方、整った土地でも、高低差や設備の条件によって工事費が増える可能性があります。音や視線、時間帯による人や車の動きは、地図だけでは十分に分かりません。周辺を歩き、現地の状態と行政の情報を組み合わせることで、価格差の理由をより具体的に理解できます。

価格資料を見るときは、売出価格と成約価格を分けます。広告の価格は売主の希望や販売方針を含むもので、その価格で成立したことを意味しません。成約情報も、時期や土地の条件、公開されていない契約内容に注意して利用します。公示地価や路線価などの公的な指標は、それぞれの目的と評価時点を確認し、市場価格を考えるための材料として使います。距離が近い一件より、少し離れていても条件の似た複数の事例の方が、対象土地の価格を考えるうえで役立つ場合があります。

 

売主は、近所の高い価格を知ったとき、自分の土地との違いを確認することが大切です。比較事例、必要な費用、現在の競合、売却期限を整理すると、希望価格と現実的な販売方針を話し合いやすくなります。買主は、安い土地を見つけたとき、価格差の理由が自分の計画にどのように影響するかを確かめます。土地代だけでなく、造成、設備、外構などの必要な支出を含めて考えれば、購入後の総予算を比較できます。高いか安いかという評価を急ぐより、その条件にどの費用と価値が伴うかを理解することが重要です。

納得できる土地の売買は、近所と同じ価格を目指すことではなく、その土地の価格を説明できる情報と条件を整えることから始まります。 境界や道路、設備、建築条件を整理し、何を売主が対応し、何を買主が引き継ぐかを明確にして契約へ進みます。地域で人気の条件が、自分にとっても最優先とは限りませんし、一般に注意点とされる条件が、すべての買主に同じ負担になるわけでもありません。その土地で実現したい暮らしや使い道を具体的にすることで、数百メートルの違いが自分にとってどのような意味を持つかが分かります。町名の相場を入口に、その土地自身の条件まで確かめることが、価格に納得して不動産を選び、引き渡すための準備になります。


不動産のことでお悩みはありませんか?

□ 売却について相談したい

□ 購入について相談したい

□ 相続・空き家について相談したい

□ 査定価格だけ知りたい

□ 活用方法を相談したい

□ 他社の提案と比較したい

まずはお気軽にご相談ください。

お客様一人ひとりの状況に合わせて、最適なご提案をいたします。

 

smileyお問い合わせはこちらからsmiley

 

----------------------------------------------------------------------
株式会社エム不動産
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4-1-18 サンビル2F
電話番号 : 092-710-7316
FAX番号 : 092-510-7306


福岡市でマンション売却を実施

福岡市で土地売却に関してご案内

福岡市で戸建て売却のサポート

福岡市で早期売却を円滑に実現

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。